私は、鹿児島の最北端伊佐市に住んでいます。冬は九州山系の山並みから吹き降りる冷たい風により、マイナス5度以下の日が何日かあり、その寒さは格別です。また、夏は盆地特有の気候で昼間は暖かく、9月に入ると夜は一気に気温が下がり辺りはひんやりとした空気になります。温度差が大きいことで、作物はうまみとあまみが増します。
また当社では、昔より生活用水の混じっていない清流を利用して、よりおいしいお米を育てております。
ところで、お米を500kg生産するのに必要な水の量を知っていますか。
田んぼにせっかく水を溜めても、あふれたり、水蒸気となったり、あるいは地下水になったりするので、稲を栽培する期間中、約3,000tの水が稲の一生には必要なのです。
「上流の清い水を下流に」この考えをもとに、私は有機農業をしております。
当社は、昭和56年から有機質栽培を目指しておりました。
昔は、稲への農薬散布は非常に大変な仕事でした。
土作りは両親より「堆肥(有機物)を入れて深く耕せ」と、小さいころより聞かされて育ったため「米作りには堆肥(有機物)」という言葉が私の頭から離れませんでした。
まず農薬散布を減らすために、作物の病気や害虫の生態をチェックしました。また堆肥(有機物)には、醗酵鶏糞があると知りそれを使用しました。さらに、堆肥(有機物)に使用している卵は生協に出荷された安全性にも問題ないものを使用し、窒素やリン酸、カリなどの三要素肥料もほどよく含まれているので、わずかな農薬の散布で抑えることに成功しました。
これに自家の稲わら、米ぬか、大量にあるもみ殻も散布した結果、どんな悪い水田も1年で見違えるような水田になりました。
こうして7年間の手探りの末、黄金色のおいしいお米ができあがりました。
昭和62年のことです。
有機質栽培で最後に行き着くのは完全有機質栽培でした。この栽培で1番難しいところは除草だと考えております。
そんな時、あいがも水稲同時栽培が紹介されました。あいがもは田んぼを耕してくれるだけではなく、害虫を食べ、除草をしてくれます。
当社は、平成3年よりあいがもを使った完全有機質栽培に取り組んでおります。
またあいがもこだわり米以外のお米も、有機肥料使用、有機栽培100%で栽培しております。
当社は皆様に支えられ、平成8年に法人化いたしました。
こんな私ですが、皆様に私の作ったこだわりのお米と、私の気持ちが伝わることが最高の喜びだと感じております。
有限会社ライス郷井手口 井手口 正
十曽渓流米は、自然豊かな九州山系から湧き出す天然水(清流水)で栽培した減農薬米です。
生活用水の混じっていない渓流の水を使用しております。
透き通る光沢、粘りのあるおいしさです。
全国米食味鑑定コンクールにて、最優秀賞金賞1回、特別優秀賞を4回受賞しております。
あいがもこだわり米は、有機肥料100%で育てました。農薬不使用にこだわりぬいたお米です。
人間とあいがもの共同作業で作られるお米は、本当においしいお米です。
パッケージは、生産者とあいがもが映った、作った人が見えるパッケージです。
希少なお米を是非、お試しください。